料理のアクセントやいろどりで欠かせないのが薬味です。一般的なショウガや大根おろしなどはよく知られていますが、その他にもさまざまな種類があります。薬味を上手に取り入れることで、料理のグレードは格段にアップします。ここでは薬味の種類や上手な使い方を詳しくご紹介します。
薬味とは?
料理の味わいを変えたり、いろどりを加えたりする香味野菜や香辛料を指します。なぜ薬味と呼ばれているかというと、それは漢方にかかわりがあります。漢方の世界ではショウガや辛子などを、メインとなる漢方の補助的な薬、すなわち「加薬味」と呼んでいました。その加薬味が略されて薬味になったといわれています。
薬味の役割
まず、薬味が持つ多くの役割についてご紹介します。
いろどりを添える
シンプルな料理も、ネギの緑色や辛子の赤色などの色味が加わることで、味だけではなく目でも楽しめるようになります。
風味を加える
薬味の風味を料理にプラスすることで、アクセントになり料理の味が引き締まります。
防腐・殺菌
薬味の中には、食品が腐るのを防いだり殺菌をしてくれたりするものがあります。生物や常温保存する料理などによく使われます。
くさみを和らげる
肉類や魚類のくさみは、そのまま調理をすると残ってしまうこともあります。食材のくさみを和らげる作用のある薬味を使えば、肉類や魚類の料理も美味しくいただけます。
香りを添える
柑橘類などの香りが強い薬味を使うことで、料理に華やかな印象を与えることができます。
食欲増進
食欲を増進させる薬味をプラスすれば、夏場の食欲が低下する時期を乗り越えるのにも役立ちます。
くさみを和らげる
肉類や魚類のくさみは、そのまま調理をすると残ってしまうこともあります。食材のくさみを和らげる作用のある薬味を使えば、肉類や魚類の料理も美味しくいただけます。
疲労回復
疲労回復効果が期待できる薬味もあります。勉強や仕事で夜遅くまで起きている時の夜食などに最適です。
消化促進
食材の消化を手助けしてくれる薬味もあります。胃腸が弱っている時におすすめです。
血行促進
血液の流れをよくしてくれる薬味は、冷え性の方にもおすすめです。
薬味の種類と効果
次に、さまざまな種類の薬味が持つ効果やおすすめの調理法についてもご紹介します。料理のおまけとしてとらえられることも多い薬味ですが、実はたくさんの効果があり、魅力的な存在なのです。
ネギ
ネギには、食欲増進・疲労回復・消化促進・血行促進などの効果があります。体調不良の時のおかゆなどに加えるのにも適しています。
ショウガ
ショウガには、くさみ消し・殺菌効果・食欲増進・消化促進・血行促進などの効果があります。手足の先が冷える時や、むくみが気になる時に最適です。
シソ
シソには、防腐効果・殺菌効果・食欲増進などの効果があります。夏場に食が進まない場合も、シソを加えることで料理が爽やかな味わいとなり、食欲が増すこともあるのでおすすめです。
大根おろし
大根おろしには、殺菌効果・消化促進・くさみ消しの効果があります。消化酵素のジアスターゼが多く含まれているので、消化を助けてくれるだけでなく、胃腸の調子まで整えてくれる優秀な薬味です。
ミョウガ
ミョウガには、抗菌効果・血行促進・消化促進の効果があります。その爽やかな香りから夏場に出番が多い薬味です。血行を促進する効果があるので、冷奴や冷やしそうめんなどの冷たい食べ物に使用することで、体の冷えを防ぎます。
柚
柚には、疲労回復・血行促進・抗酸化作用などの効果があります。抗酸化作用のあるビタミンCが豊富に含まれているので、体の酸化を抑え、エイジングケアにもつながります。お吸い物などの汁物にも適した薬味です。
ワサビ
ワサビには、抗菌効果・くさみ消し・食欲増進・血栓予防などの効果があります。抗菌効果を目的に使用されることが多く、傷みやすい生の魚を利用した刺身や寿司には、欠かせない薬味です。
薬味の種類や使われ方についてご紹介しました。薬味の意外な効果に驚かれた方もいるのではないでしょうか?さまざまな効果がある薬味を上手に取り入れて、今まで以上に食事を楽しんでください。
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