料理を作るときにレシピを見ると、食材の焼き方に指定があるものをよく見かけます。 その中で、グリル、ロースト、ソテーなどの言葉が出てきますが、これらの焼き方の違いをご存知でしょうか。今回は食材の旨味を最大限に引き出すために、それぞれの焼き方と適した肉の部位についてご紹介します。
グリル
溝が入った鉄板を使い、食材に網目模様の焼き色がつくように焼くことを「グリル」といいます。 焼く際に余分な脂や水分が溝に落ちるため、素材の甘みや風味を味わうことができる調理法です。 鉄板やグリルパンで焼く場合にもグリルと呼ぶことがあり、焼肉やバーベキューもグリルの一つに分類されます。
グリル料理を作るのに適した部位は、肉質の柔らかい部分です。 特に牛肉は、調理の際に加熱し過ぎると硬くなってしまうため、火の通り具合に気をつけなくてはいけません。 牛肉だと肩ロースやバラ、モモ、ハラミ、ランプ、豚肉では肩、バラ、鶏肉ではモモがよく使われます。
ロースト
お肉を切らずに大きな塊のままで、直火もしくはオーブンを使って焼くことを「ロースト」といいます。日本語では、「蒸し焼き」や「炙り焼き」に当てはまります。 もともと、お肉を串刺しにして、直火で炙り焼きすることをローストと称していました。そのような経緯もあり、お肉をオーブンで焼く時には料理名に「ロースト」と付きますが、お肉以外の食材をオーブンで焼いても「ロースト」と付くことはありません。 表面をしっかりと焼き、時間をかけてじっくり加熱していく調理法です。
ローストと言えば、日本ではローストビーフが有名ですが、ビーフ(牛)以外でも豚を使うとローストポーク、鶏ならばローストチキン、羊肉(ラム)を使うとローストラムを作ることができます。 ローストビーフを作るにはリブロース、ランプ、ローストポークならばモモや外モモが適しています。 また、ローストチキンにはモモ、ローストラムにはロインやシャンク(スネ)を使うのがおすすめです。
ソテー
油を使い、焼いたり炒めたりしながら調理することを「ソテー」といいます。 ステーキやハンバーグなどのように材料をソテーして料理が完成する場合と、ビーフシチューなどのようにソテーしてからさらに煮込んで仕上げる場合があります。 いずれも、短時間で火を通すため、素材の旨味をとじこめジューシーに仕上げることができます。家庭で最も馴染み深い調理法といえるでしょう。
ソテーは幅広く使われる調理法のため、その分合う部位も多いのが特徴です。 牛ならば外モモを薄く切ったものがよく使われます。豚だと肩ロースや外モモ、鶏では胸、モモ、皮などが適しています。
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