国家資格である調理師免許は、所定の実務経験を積めば、誰でも試験を受けることができ、合格することで取得することができます。
一方で、実務経験はなくても、厚生労働省指定の調理師専門学校、調理師養成施設を卒業することで無試験で取得することもできます。
今回は、調理師免許を独学で取得する場合と、調理師専門学校で学んで取得する場合の両方についてご紹介します。
調理師免許を取得する2つの方法
調理師免許を取得するためには、次の2つの方法があります。
・調理師試験に合格する
学歴に関係なく受験可能な方法です。
所定の2年以上の実務経験を積むことで、調理師試験の受験資格を得ることができ、試験に合格することで免許を取得できます。
・調理師専門学校を卒業する
厚生労働大臣指定の調理師専門学校(調理師養成施設)で1年以上学び、調理師になるための知識や技能を修得することで、卒業と同時に免許を取得できます。
国家資格である調理師免許を取得し、飲食業界での就職を考える前に「最初にこれだけは必ず知っておきたい」情報をまとめたページです。進路を考えるときのヒントとして活用ください!
独学で受験し、免許を取得する場合
調理師試験を受験して免許を取得するためには、特別な教育要件はありません。
義務教育を修了していればよいので、学歴面で問題になることは少ないでしょう。
ただし、調理師試験の試験科目は、調理師論、食文化概論、衛生法規、公衆衛生学・栄養学・食品学・食品衛生学の7科目あり、専門的かつ広範囲となっています。
働きながらこれらの勉強を独学で行うことは簡単ではありませんが、書店で購入できるテキストや過去問題集を用いて勉強する方法でも、努力次第で合格することが可能です。
一方で調理師試験を受験するには、国から許可を受けている飲食店営業、魚介類販売業、惣菜製造業の施設や、1回20食以上または1日50食以上を継続して作っている給食施設、給食センターでの実務経験が2年以上必要で、これを満たしていないと調理師試験を受験することができないので注意が必要です。
専門学校で調理師免許を取得する場合とそのメリット
卒業するだけで調理師免許が取得できる調理師専門学校、指定の調理師養成施設ですが、資格の取りやすさだけではなく、次のようなメリットがあります。
・実務経験を必要としない
調理業務などに携わっていた経験がなくても免許を取得することができます。
・未経験からスタートできる
包丁の使い方から学ぶことができるので、入学前から料理が得意でなくとも免許の取得は可能です。
・幅広いジャンルの調理方法を学ぶことができる
和食(日本料理)、洋食(西洋料理)、中華(中国料理)のそれぞれについてしっかり学ぶことができるため就職後に役立ちます。
・就職のサポートがある
資格を取得できるだけではなく、就職のための相談や指導を受けることができます。
アルバイトではなく正社員として外食業界に就職するためには、各学校の就職サポートは大きな助けになります。
調理師免許は独学でも取得することはできますが、実務経験による縛りがあったり、試験に合格しなければならなかったりするので、非効率な面があります。
調理師専門学校であれば短期間で効率的に必要分野の学習ができ、無試験で免許を取得することができるので、調理師を目指すのであれば専門学校に入学する方が結果的に近道になるケースも多いです。
専門学校に通うためには学費が必要になるので、その点をハードルと考える人も多いと思いますが、利用可能な奨学金を活用することによって在学中の学費負担を軽くする方法もあるので、様々な視点で検討し、取得方法を選ぶことをおすすめします。
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監修 織田調理師専門学校 教員